改正育児・介護休業法への実務対応(その4)

改正育児介護休業法における主な改正の内容は以下のとおりです。
1 子育て期間中の働き方の見直し
2 父親も子育てができる働き方の実現
3 仕事と介護の両立支援
4 実効性の確保

【父親も子育てができる働き方の実現】
日本の勤労者世帯の過半数が共働き世帯となっているにもかかわらず、男性が子育てや家事に費やす時間は先進国中最低の水準で、育児休業の取得率も1.56%に留まっています。その結果、女性に子育てや家事の負担が集中し、「継続就業の断念」「少子化」等の問題につながっています。
 

このような中で、父親も子育てができる働き方の実現が求められており、今回の改正法において、以下の3点が定められました。

1 パパ・ママ育休プラス
2 出産後8週間以内の父親の育児休業取得の促進
3 労使協定による専業主婦(夫)除外規定の廃止

では、「父親も子育てができる働き方の実現」について、詳しくみていくことにしましょう。
 

パパ・ママ育休プラス
改正前までは・・・

父も母も、子が1歳に達するまでの1年間に限り、育児休業を取得することが可能。(※ 保育園に入れない場合等には、1歳6カ月まで延長可)

改正により・・・

父母が共に育児休業する場合、休業可能期間が「1歳2カ月に達するまで」に延長されました。(※ 保育園に入れない場合等には、1歳6カ月まで延長可)

改正のポイント
・休業可能期間である1歳2カ月までのうち、父の「育児休業期間」の上限は1年間
・休業可能期間である1歳2カ月までのうち、母の「産後休業期間+育児休業期間」の上限は1年間
・休業可能期間を1歳2カ月まで延長するためには、次のいずれにも該当しなければならない。
   ① 配偶者が、子の1歳到達日以前のいずれかの日において育児休業している
   ② 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳到達日の翌日以前であること
   ③ 本人の育児休業開始予定日が配偶者の育児休業の初日以後であること

 

出産後8週間以内の父親の育児休業取得の促進
改正前までは・・・

1歳までの育児休業については、同一の子について原則1回のみ取得可能(例外=配偶者の死亡等、特別な事情がある場合)。

改正法により・・・

配偶者の出産後8週間以内の期間内に、父親が育児休業を取得した場合には、特別な事情がない場合でも、その父親は再度の取得が可能となりました。

改正のポイント
この配偶者の出産後8週間以内の期間にされた育児休業については、「パパ休暇」と呼ばれています。このパパ休暇の対象となる期間は以下のとおりです。
  ① 出産予定日(例=4月1日)の前に出産(例=3月25日)した場合
→ 出産日(3月25日)から出産予定日以後8週間を経過する日の翌日(5月27日)まで
  ② 出産予定日(例=4月1日)の後に出産(例=4月8日)した場合
→ 出産予定日(4月1日)から出産日以後8週間を経過する日の翌日(6月3日)まで

 

労使協定による専業主婦(夫)除外規定の廃止
改正前までは・・・

労使協定により、「配偶者が専業主婦(夫)である場合」「配偶者が育児休業期間中である場合」、育児休業の対象外とすることが可能。

改正法により・・・

上記の除外規定が廃止されたため、配偶者が専業主婦(夫)である場合、育児休業期間中である場合であっても、本人は育児休業を取得することができるようになりました。


厚生労働省では、子育てを積極的に楽しむ男性のことを「イクメン」と呼び、男性の育児参加の拡大を進めています。
「パパ休暇(8週間以内)」は大賛成。ただ、それ以上の空白期間を、男性は耐えることができるのでしょうか?
私は・・・。

社会保険労務士 笹島敏邦
 

人事・労務管理情報 | 更新日:2010.06.03